ローンの雑学10選!ローン中の車は自分のものじゃない?

家や車、学費など、大きな買い物にはローンがつきものです。ただ、そのしくみを知る機会は意外と多くありません。

ローンで買った車は、完済するまで車検証の持ち主が自分ではないことがあります。スマホの端末代の支払いが遅れると、住宅ローンの審査に響くこともあるのです。歴史をたどれば、370年以上も利息を払い続けている債券もあります。

そんなローンにまつわる雑学を10個ご紹介します。研究や公的資料にもとづく項目には出典を添えています。

歴史と言葉にみるローン

まずは、ローンという言葉の成り立ちと、長く続いた借金の歴史から見ていきます。

1. ローンの語源は北欧の言葉

ローンの語源は北欧の言葉

英語のloanは、古ノルド語で「貸すこと・貸したもの」を表すlánに由来します。北欧の人々の言葉が英語に入った例のひとつです。

親戚にあたる古英語のlǣnは「贈り物」という意味でした。その動詞lǣnanが、今のlendになっています。どちらも元をたどると、ゲルマン祖語の「人に残す」という言葉に行き着くのです。

※古ノルド語は、ヴァイキングの時代に北欧で話されていた言葉です。

出典:Etymonline「loan」

2. 370年以上続く利払い

370年以上続く利払い

オランダの水管理委員会が1648年に発行した債券は、今も利息を生んでいます。堤防工事の資金を集めるため、ヤギの皮に書かれた返済期限のない永久債です。

2003年にアメリカのイェール大学がこの債券を入手しました。2015年には職員が現地を訪れ、12年分の未払い利息136.20ユーロを受け取っています。

※発行したのはレクダイク・ボーフェンダムスという水管理委員会です。債券は、お金を借りるときに発行する証書を指します。

出典:Yale News(2015年)

3. 英国の戦費国債は2015年完済

英国の戦費国債は2015年完済

イギリスは第一次世界大戦の戦費のため、1917年に利率5%の国債を発行しました。1932年には利払いを減らそうと、利率3.5%の国債に借り換えています。

この国債には返済期限がなく、長く残り続けました。政府が残る約19億ポンドを償還したのは2015年3月。発行から100年近くたってからのことでした。

※償還は、借りたお金を返すことです。

出典:英国政府発表(GOV.UK・2015年)

知らないと怖いローン審査

ここからは、ローンの審査で見られるポイントを取り上げます。身近な支払いが関わることもあります。

4. スマホ端末代の滞納が審査に

スマホ端末代の滞納が審査に

スマホの端末代を分割払いにすると、その契約は信用情報機関のCICに登録されます。毎月の支払い状況も記録されるしくみです。

61日以上または3か月以上の遅れは「異動」として記録され、契約終了後も最長5年残ります。住宅ローンの審査で不利になることもあるでしょう。対象は通信料ではなく端末代の分割払いです。

※CICは、クレジットの契約や支払い状況を管理する信用情報機関です。

出典:CIC公式サイト「クレジット・ガイダンス」「信用情報 早わかり!」

5. 奨学金も立派なローン

奨学金も立派なローン

日本学生支援機構の貸与型奨学金は、卒業後に返すローンの一種です。申し込むときには、個人信用情報機関への登録に同意する書類を出します。

返還中に3か月以上延滞すると、個人信用情報機関への登録対象になります。その情報が消えるのは、返還を終えてから5年後。ほかのローンの審査に響くこともあります。

出典:日本学生支援機構「個人信用情報機関への個人情報・個人信用情報の登録」

6. 審査が見るのは返済の割合

審査が見るのは返済の割合

住宅ローンの審査では、年収の額に加えて、年収に占める年間返済額の割合も確認されます。これが返済負担率で、ほかのローンの返済も合算します。

フラット35の基準は、年収400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下です。年収が高くても、車のローンなどが多いと借りられる額が減ることがあります。

※フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する長期固定金利の住宅ローンです。

出典:住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件

契約にひそむ意外なしくみ

最後は、契約書を読むだけでは気づきにくいローンのしくみを集めました。

7. ローン中の車は誰のもの?

ローン中の車は誰のもの?

信販会社やディーラーのローンで車を買うと、車検証の所有者が信販会社などになることがあります。完済まで所有権を残す「所有権留保」です。

返済中は勝手に売ったり廃車にしたりできません。完済後に所有権解除の手続きをして、名義を自分に変えます。銀行のマイカーローンは、本人名義になることが多いようです。

8. 住宅ローンは最長35年が定番

住宅ローンは最長35年が定番

住宅ローンの返済期間は、長く「最長35年」が主流でした。フラット35も最長35年で、完済時の年齢は80歳までと決められています。

近年は最長50年のローンも登場し、2025年にはPayPay銀行が取り扱いを始めました。月々の返済は軽くなる一方、期間が長いほど利息の総額は増えていきます。

出典:住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件、PayPay銀行プレスリリース(2025年)

9. 利息は日割り?月割り?

利息は日割り?月割り?

カードローンの利息は、借りた日数に応じた日割りで計算されます。早く返せば、その分だけ利息が減るわけです。

住宅ローンの毎月の返済は、1か月分の利息をまとめて出す月割りが一般的。返済日より前に入金しても、利息は変わりません。ただし繰上返済や、遅れたときの遅延損害金は日割りで計算されることがあります。

10. 団信は海外にもある保険

団信は海外にもある保険

団体信用生命保険、略して団信は、借りた人の死亡時に残りのローンを保険で返すしくみです。似た保険はアメリカやカナダにもあり、フランスでは法律上任意でも銀行がほぼ加入を求めます。

日本では、民間の住宅ローンの多くで加入が融資の条件です。保険料は金利に含まれることが多く、フラット35では加入は任意です。

出典:住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件

まとめ

信販会社などのローンで買った車は、完済するまで所有者が自分ではないことがあります。スマホの端末代の分割払いも信用情報に記録され、支払いの遅れが住宅ローンの審査に響くこともあるのです。

歴史に目を向けると、1648年にオランダで発行された債券が今も利息を生み、イギリスは第一次世界大戦の国債を2015年にようやく完済しました。

返済負担率や利息の計算方法など、契約の細かなしくみを知っておくと、ローンの書類の見え方も少し変わってくるでしょう。

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更新日:2026年9月16日(水) 06:15

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