クジラの雑学10選!潮を吹く穴は背中ではなく頭のてっぺん

海に暮らす最大の生き物、クジラ。

大きな体から潮を吹き上げる姿は水族館の映像などでおなじみですが、その潮の正体や、体の中で何が起きているのかまで知っている人は多くないかもしれません。

イルカとのあいまいな線引き、香水に使われてきた結石、200年近く生きるとされる種、深海に沈んだあとに残す命のつながりまで、調べてみると思わず驚く話がいくつも出てきます。

そんなクジラにまつわる雑学を10個ご紹介します。

1. イルカはクジラの一種

イルカはクジラの一種

イルカは分類上クジラの仲間で、ハクジラ類のうち小型の種を指す通称で、学術的な定義はありません。

日本では体長4メートルほどを目安に呼び分ける慣習があるだけで、4メートルを超えるベルーガはイルカと呼ばれ、体長8メートル前後のシャチも分類上はマイルカ科です。

2. 舌の重さは2.7トン

舌の重さは2.7トン

シロナガスクジラは現在も地球史上最大の動物とされ、舌だけで約2.7トン、ギネス世界記録には最も重い舌として約4トンが掲載されています。

よくゾウ1頭ぶんにたとえられますが、アフリカゾウのオスは平均6トンほどあるため、重さで釣り合うのはメスや小型のゾウのほうです。

3. 香水を支えた鯨の結石

香水を支えた鯨の結石

香りを長もちさせる保留剤として珍重された龍涎香(りゅうぜんこう)の正体は、マッコウクジラが消化できなかったイカのクチバシなどが消化管で固まったものです。

排出後は長年海を漂ううちに熟成して独特の甘い香りを放ち、相場は1グラムあたり数千円規模といわれます。

4. イッカクの角の正体は犬歯

イッカクの角の正体は犬歯

イッカクのまっすぐ伸びた長い角は、じつは角ではなく、上あごの左側の犬歯がねじれながら伸びたものです。

約1000万本ともいわれる神経が通う感覚器官で、2014年の実験では海水の塩分濃度の変化を感じ取っていることが確かめられ、メスの1割ほどにも牙があります。

5. 白い潮吹きの正体は呼気

白い潮吹きの正体は呼気

クジラの噴気孔は背中ではなく頭のてっぺんにある鼻の穴で、出ているのは海水ではなく、温かく湿った呼気が膨張して冷え、水滴になって白く見えているものです。

気道の粘液も混じるためにおいがあるといわれ、噴気孔はヒゲクジラでは2つでV字型、ハクジラは1つです。

6. 脳を半分ずつ休ませる

脳を半分ずつ休ませる

脳波で確認されているのはバンドウイルカやシロイルカなどハクジラ類で、右脳と左脳を交互に休ませ、眠っている側の脳と反対側の目を閉じて泳ぎ続けます。

ヒゲクジラ類の眠り方は分かっておらず、マッコウクジラは両方の半球で同時に眠っている可能性が示されています。

7. ホッキョククジラの長寿

ホッキョククジラの長寿

ホッキョククジラは哺乳類で最も長寿とされ、眼球の水晶体による推定で211歳との報告もありますが、誤差は前後35年ほどと大きく、幅を持って見る必要があります。

2007年には1880年ごろ製造の銛の先端が体内で見つかった例もあり、長寿の仕組みは老化研究の対象です。

8. オスの歌に流行がある

オスの歌に流行がある

ザトウクジラは繁殖期にオスだけが複雑な歌を歌い、同じ個体群のオスは同じ歌を共有し毎年少しずつ変え、数か月で置き換わる歌の革命も報告されています。

南太平洋ではオーストラリア東岸から東へ、ニューカレドニア、トンガ、仏領ポリネシアへと順に伝わっていきます。

9. 頭部は巨大な音響装置

頭部は巨大な音響装置

マッコウクジラの巨大な頭部を占める脳油というワックス状の物質は、エコーロケーション(音の反響で周りを探る仕組み)のクリック音に指向性と強さを与えるレンズの役割を果たします。

生物界でも最大級の音を生み出す装置で、頭そのものが精密な音の道具になっています。

10. 死骸が深海の生態系になる

死骸が深海の生態系になる

クジラの死骸が深海に沈むと独自の生態系ができ、軟らかい部分は数か月から数年で消えますが、骨は分解しにくく大型1頭で数十年も生物を養います。

骨に群がるホネクイハナムシ、通称ゾンビワームは口も胃も持たず、酸で骨を溶かし共生細菌に分解させ栄養を得ます。

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更新日:2026年8月4日(火) 03:50

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