大航海時代に関する豆知識

1. 大航海時代はいつから？

大航海時代は一般的に15世紀半ばから17世紀半ばにかけて進行した世界規模の海上進出の時代です。

特にポルトガルとスペインが先頭に立ち、未知の海を越えて新たな交易路と領土を求めた時代として知られています。

大航海時代が始まった背景には香辛料を求める欲求と、陸路を支配する勢力を避けるための新たな海路探査があります。

加えて科学技術の進歩や冒険者の増加が重なり、ヨーロッパの海洋進出を後押ししたのが特徴です。

主にポルトガルとスペインが先駆けとなり、その後オランダ・イギリス・フランスが参入して大航海時代を拡大しました。

各国は新大陸やアジアへ進出し、交易と植民地獲得を巡って世界規模の競争を展開したのが特色です。

大航海時代はヨーロッパにも大きな変革をもたらし、経済の拡大と富の集中を引き起こしました。

また世界各地との接触により知識が広がり、食文化や科学の発展が進むなど社会全体の活力を高めた時代です。

代表的な三大航海士としてコロンブス、バスコ・ダ・ガマ、マゼランがよく挙げられます。

彼らは未知の大洋を越えて航路を切り開き、その航海は世界地図の姿を劇的に変えた偉業として語り継がれています。

大航海時代の船にはキャラベル船やガレオン船など、遠洋航海に適した大型帆船が使われました。

航続力と積載量に優れ、帆の構造も改良されていたため、危険な海域でも長期航海が可能になったのが特徴です。

船上生活は過酷で、寝床は狭く衛生環境も劣悪でしたが、乗組員は協力しながら日々を過ごしました。

嵐や病気、食料不足の危険が常にあり、航海そのものが命がけの挑戦として記録に残されているほどです。

航海中の食事は硬いビスケットや塩漬け肉が中心で、新鮮な食材はほぼありませんでした。

栄養不足から壊血病が発生することも多く、長い航海を支えるための食糧管理が最重要課題だったとされています。

大航海時代の背景にはキリスト教の布教活動もあり、探検と同時に宣教師が世界へ広がりました。

各地で教会や信仰が広まる一方、文化衝突も発生するなど、宗教が海洋進出に深く関わったのが特徴です。

大航海時代のヨーロッパと同時期、日本は室町時代から安土桃山時代、そして江戸時代の初期にあたります。

この頃に南蛮貿易が行われ、鉄砲やキリスト教が伝来するなど大航海時代の影響を直接受けた時代でもあります。