毎日のように食卓へ並ぶ果物ですが、その姿かたちや名前の由来には、意外と知られていない事情が隠れています。
木だと思っていたものがじつは草だったり、果実だと思って食べていた部分が果実ではなかったり、名前を遠い国の鳥から借りていたり。
強すぎる香りのせいで乗り物に乗せてもらえない果物もあります。
売り場でいつも見かける身近な存在ほど、あらためて調べると驚く話が出てきます。
そんな果物にまつわる雑学を10個ご紹介します。
1. バナナは木ではなく草

バナナは見た目こそ木のようですが、植物としては木ではなく、とても大きく育つ多年草の仲間です。
幹に見える部分は葉の根元が幾重にも重なった偽茎で、本当の茎は地面の下に隠れているため年輪もなく、ギネス世界記録では世界最大の草本植物として認定されています。
※「偽茎(ぎけい)」は、葉の根元が重なって幹のように見えている部分です。
バナナの保存については冷蔵庫の雑学の記事でも紹介しています。
2. リンゴが水に浮く理由

水を張ったボウルにリンゴを丸ごと入れると、沈まずにぷかぷかと浮かびます。
これは果肉の細胞と細胞の間に空気の隙間がたくさん含まれていて、全体のおよそ2割ほどが空気だとされているためで、果実全体の密度が水よりも小さくなり、軽々と水面に浮かび上がるのです。
※空気の割合は品種や部位によって差があり、あくまで目安の数字です。
3. キウイの名前は鳥から

キウイはもともと中国原産で、かつてはチャイニーズグーズベリーと呼ばれていました。
1959年にニュージーランドの輸出会社が国鳥キーウィにちなんで改名し、茶色い毛におおわれた姿が似ていたうえ、冷戦下で中国を思わせる名前を避けたい事情もあったとされています。
4. パイナップルは花の集まり

パイナップルはひと続きの大きな実に見えますが、実際には数多くの花がそれぞれ小さな実を結び、それらがぴったりと融合して1つにまとまった複合果と呼ばれるものです。
表面に並ぶうろこのような模様は、もとになった花のひとつひとつが残した跡だとされています。
※「複合果(ふくごうか)」は、たくさんの花の実がくっついて1つになった果実です。
5. メロンはウリ科の野菜

高級な果物というイメージの強いメロンですが、植物の分類ではキュウリやカボチャと同じウリ科に属し、農林水産省の区分でも果実的野菜として扱われています。
水分が多くカリウムも比較的多く含まれており、冷やして食べる夏のデザートとして長く親しまれてきました。
6. イチゴの赤い部分の正体

イチゴのみずみずしい赤い部分は、じつは果実ではなく、花のつけ根にある花托が大きく膨らんだもので、偽果と呼ばれています。
本当の果実は表面に散らばる小さなツブツブのほうで、そのひとつひとつが種子を抱えた独立した果実であり、痩果という名前が付いています。
※「花托(かたく)」は花を支える台の部分、「痩果(そうか)」は小さくかたい果実のことです。
7. スイカはほとんど水分

夏の風物詩であるスイカは、その重さのおよそ90%が水分で占められている、とてもみずみずしい果物です。
カリウムも含まれていて、可食部100gあたり約37kcalとカロリーが控えめなため、汗をかきやすい季節の水分補給を兼ねた手軽なおやつとして向いているとされています。
8. ドリアンは持ち込み禁止

果物の王様と呼ばれるドリアンは香りがきわめて強く、シンガポールでは地下鉄やバスなどの公共交通機関、さらに多くのホテルでも持ち込みが禁じられています。
駅構内にはドリアンに斜線を引いた禁止マークが掲げられ、場合によっては罰金の対象になることもあります。
9. アボカドの大きな種の謎

アボカドを切ってみると、実の大きさに比べて不釣り合いなほど立派な種が中から出てきます。
これは氷河期に絶滅した巨大なナマケモノのような大型動物に果実ごと丸のみさせ、はるか遠くまで種を運んでもらっていた大昔の名残ではないかという説が広く知られています。
10. ぶどうの白い粉の正体

ぶどうの表面にうっすらと付いている白い粉は農薬ではなく、果実自身が作り出すブルームという天然のロウのような成分です。
実の水分が蒸発するのを防ぎ、雨や病気から果実を守る大切な役目があり、粉がしっかりと付いているものほど新鮮さの目安になるとされています。
更新日:2026年8月17日(月) 01:01

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