花火の雑学10選!あの「ヒュ〜」は笛を鳴らす音

夏の夜空に大きく開く花火は、日本の夏を代表する風景です。

けれど、その起源として語り継がれてきた話や、長いあいだ世界一と紹介されてきた記録には、いま見直されつつあるものが少なくありません。

色を出す仕組みや玉の作り方、打ち上げのときに聞こえるあの音の正体、そして俳句での扱われ方まで知ると、夜空を見上げる景色は少し変わって見えるはずです。

そんな花火にまつわる雑学を10個ご紹介します。

1. 起源は花火屋の宣伝だった

起源は花火屋の宣伝だった

隅田川の花火は飢饘や疫病の慰霊で始まったという話が有名ですが、江戸時代の史料には見当たらず、明治から昭和にかけて作られた物語と指摘されています。

実際は、納涼期間の初日に鍵屋や玉屋が自分の花火を売り込むため、派手に打ち上げたのが始まりとされます。

2. 青は最も難しい色の一つ

青は最も難しい色の一つ

花火の色は、金属が燃えるときに特有の色を出す炎色反応によるもので、銅は青、ストロンチウムは赤、バリウムは緑、ナトリウムは黄色に光ります。

なかでも青は、温度が高すぎると色がくすみ、下げると火薬の勢いが足りないため、最も難しい色の一つとされています。

3. 真円に開くのは球形だから

真円に開くのは球形だから

日本の打ち上げ花火は、和紙を何層も貼り重ねた球形の玉に星を詰めた割物が主流で、どこから見ても真円に開くのが持ち味です。

欧米ではイタリア由来の円筒形が主流で、打ち上げの衝撃で暴発しないよう火薬を強くできず、球形の玉ほど大きくは広がらないとされます。

4. 星づくりに20日かかる

星づくりに20日かかる

花火の色や光のもとになる粒は星と呼ばれ、砂粒などの芯に火薬を少しずつ塗り重ねながら、時間をかけて大きく育てていきます。

10号玉の星は仕上がるまでおよそ20日、玉を和紙で貼り上げるのにさらに1週間ほどかかり、星の並べ方ひとつで開いたときの形が決まります。

5. 世界一の座はアメリカへ

世界一の座はアメリカへ

新潟県小千谷市の片貝まつりで上がる四尺玉は、直径約120cm、重さ約420kgで、開けば直径約800mの大輪になります。

1985年には世界最大としてギネス世界記録に登録されましたが、その後記録は更新され、2020年にアメリカで打ち上げられた約1268kgの玉が今の世界一です。

6. 尺玉は東京タワーの高さ

尺玉は東京タワーの高さ

花火は玉が大きいほど高く上がり、開いたときの直径も大きくなるという関係があります。

もっとも定番の10号玉は直径約30cmで、上空およそ330mまで上がり、直径300m前後の大輪を咲かせますが、これは東京タワーの高さ333mとほぼ同じあたりで開いている計算になります。

7. 線香花火は四段階で散る

線香花火は四段階で散る

線香花火は火が点いてから、火の玉が震える蕾、勢いよく火花が飛ぶ牡丹、まっすぐな火花が四方に伸びる松葉、そして一片ずつ落ちる散り菊へと表情を変えていきます。

この四段階がはっきり出るのは国産ならではで、儷く移ろう火花を愛でる感覚は日本らしい味わいです。

8. あの「ヒュ〜」は笛の音

あの「ヒュ〜」は笛の音

打ち上げのときのヒュ〜という音は、花火が空気を切る音ではなく、玉に取り付けられた笛と呼ばれる部品が鳴らしている音です。

笛の長さを変えれば音程まで設計でき、さらに音を出すことだけが目的の雷という花火もあり、連発の数で三段雷や五段雷と呼び分けられます。

9. 花火師という資格はない

花火師という資格はない

花火作りには火薬類製造保安責任者という国家資格が必要ですが、実は花火師という名前の資格や免許は存在しません。

打ち上げに要る煙火消費保安手帳も国家資格ではなく業界団体の自主的な制度で、花火会社に関わる人でないと交付を受けられない仕組みになっています。

10. 俳句では花火は秋の季語

俳句では花火は秋の季語

花火は夏のイメージが強いのですが、伝統的な歳時記では初秋の季語として扱われてきました。これはもともと盆の行事だった名残で、旧暦の盆が秋にあたるためです。

手持ちの花火は夏、打ち上げは秋と分かれますが、現代では夏の季語に含める歳時記も増えています。

更新日:2026年8月1日(土) 12:21

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