インフルエンザに関する豆知識

1. インフルエンザの歴史

インフルエンザは古代ギリシャ時代の記録にも登場し、16世紀には大流行が記述されるなど長い歴史を持つ感染症です。

1918年にはスペイン風邪が猛威を振るい、世界的なパンデミックを起こしたことで知られている病気です。

インフルエンザという名前はイタリア語の「インフルエンツァ（影響）」が語源で、当時は星の動きが病気に影響すると信じられていたため名付けられました。

科学的知識が未発達だった時代の名残が今も残っている名称です。

インフルエンザは突然の高熱、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛、咳などが一気に現れるのが特徴です。通常の風邪より症状が強く、回復にも時間がかかります。

発熱後すぐに症状が増すため、早めの受診がとても大切です。

インフルエンザは全年代で感染しますが、特に子どもと高齢者がかかりやすいとされます。

免疫が未熟な幼児や体力が落ちやすい高齢者では重症化のリスクが高まるため注意が必要で、周囲が予防行動を徹底することが重要です。

インフルエンザは咳やくしゃみの飛沫による飛沫感染と、ウイルスが付着した物に触れて体内へ入る接触感染が主なルートです。

人混みや密閉空間ではウイルスが広がりやすく、手洗いとマスクで防ぐことがとても有効です。

予防の基本は手洗い・うがい・マスク着用に加え、十分な睡眠や食事で免疫を高めることです。乾燥を避けるため加湿も効果的です。

また人混みを避けるなど日常の行動を少し工夫するだけで感染リスクが大きく下がります。

インフルエンザワクチンは発症を完全に防ぐものではありませんが、重症化を大きく防ぐ効果があります。

毎年流行する型に合わせて成分が更新されるため、毎年の接種が推奨されています。特に高齢者には重要な予防策です。

インフルエンザA型は変異が激しく大流行を起こしやすく、B型は主に地域で流行する傾向があります。

C型は症状が軽く子どもに多いタイプです。型ごとの特徴が異なるため、毎年流行の中心となる型が変わるのが特徴です。

鳥や豚にもインフルエンザウイルスが存在し、それが変異して人へ感染することがあります。特に鳥インフルエンザは強毒性のものもあり注意が必要です。

動物から人へ、さらに人同士へ広がる可能性があるため監視が重要です。

治療には抗ウイルス薬を早期に使うことで増殖を抑え、症状の悪化を防ぐことができます。発症から48時間以内が最も効果的とされるため、異変を感じたら早めの受診が大切です。

水分補給と安静も回復を助ける基本です。