発酵食品の雑学10選!かつお節はわざとカビを生やす
毎日の食卓に並ぶ味噌や醤油、納豆やヨーグルトは、どれも目に見えない微生物の力を借りて作られた発酵食品です。微生物が食べ物を分解することで、うまみや香りが生まれ、保存もきくようになります。作り方をたどると、わざとカビを生やしたり、樽の底に溜まった液体が新しい調味料になったりと、驚くような話も少なくありません。身近ですが、意外と知らないことも多いはずです。そんな発酵食品にまつわる雑学を10個ご紹介します。
1. 納豆は夜に食べるのが効率的
納豆特有の成分であるナットウキナーゼは、血の塊のもとになるフィブリンというたんぱく質を分解する働きが実験で知られています。血栓は深夜から早朝にかけてできやすいとされるため、夕食に納豆を取り入れる夜納豆という食べ方がすすめられることもあります。
2. 味噌汁は煮立てると菌が死ぬ
味噌に含まれる乳酸菌は50度前後から、酵母は70度前後で死滅していくとされ、煮立てると生きた菌はほとんど残らなくなります。火を止めて少し冷ましてから味噌を溶くのがおすすめですが、死んだ菌も腸内の善玉菌の餌になるため、無駄になるわけではありません。
3. ヨーグルトの上澄みは捨てないで
ヨーグルトを開けたときに表面に浮かんでいる透明な液体はホエイと呼ばれ、水に溶けやすいたんぱく質やビタミン、ミネラルを多く含んでいます。水っぽく見えるので捨ててしまう人も多いのですが、メーカーは軽く混ぜてそのまま食べることをすすめています。
※「ホエイ」は乳清とも呼ばれる、たんぱく質やビタミンを含む水分です。
4. 味噌の樽から醤油が生まれた説
鎌倉時代、禅僧の覚心が中国から金山寺味噌という食べる味噌の製法を伝え、和歌山県の湯浅に広まったとされています。その仕込みの樽の底に溜まった液体がおいしかったことがたまり醤油の始まりだという言い伝えがあり、湯浅は醤油発祥の地と呼ばれています。
※「覚心(かくしん)」は鎌倉時代の禅僧で、法燈国師とも呼ばれます。
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5. 甘酒は米麹と酒粕の2種類
甘酒には米のデンプンを糖化させて作る米麹甘酒と、酒粕を水で溶いて砂糖を加える酒粕甘酒の2種類があり、前者はアルコールをほとんど含みません。飲む点滴と呼ばれるのは、体のエネルギー源になるブドウ糖を多く含み、点滴の主成分と似ているためだと言われます。
6. キムチの乳酸菌には食べ頃がある
キムチの乳酸菌は熟成が進むにつれて増えていきますが、食べ頃の適熟でピークを迎え、酸っぱくなりすぎた過熟では大きく減ってしまうとされています。植物性乳酸菌には酸や塩分に強い菌が多いとも言われ、漬物のような厳しい環境でも生き延びやすいようです。
※「適熟」は食べ頃の状態、「過熟」は熟しすぎた状態のことです。
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7. かつお節はカビで作られる
かつお節の中でも最高級とされる本枯節は、表面にわざとカビを付ける「カビ付け」という作業を繰り返して仕上げられます。カビが内部の水分を吸い出して乾燥を進め、余分な脂肪を分解してくれるため、だしが澄んだ味わいに仕上がるという世界的にも珍しい製法です。
※「本枯節(ほんかれぶし)」はカビ付けを繰り返して作るかつお節です。
※付けるのは体に無害な優良カビで、悪いカビを防ぐ働きもあります。
8. お酢は血糖値の急上昇を抑える
お酢の主成分である酢酸には、食べ物が胃から腸へ移動するスピードを遅らせる働きがあると考えられています。そのため食事と一緒にとると、食後の血糖値の急な上昇を抑えるとされていて、お酢には内臓脂肪を減らす機能があるとして届け出された食品もあります。
9. 発酵と腐敗の紙一重な違い
発酵と腐敗は、微生物が食べ物を分解する働き自体は同じで、人間に有益なら発酵、有害なら腐敗と呼び分けているだけです。さらに文化にもよるため、ある国では腐敗として嫌われる臭いの強い食品が、別の国では貴重な発酵食品として親しまれていることもあります。
10. チョコの原料カカオも発酵が必要
収穫直後のカカオ豆にはチョコらしい香りがほとんどなく、バナナの葉などで包んで数日発酵させると香りのもとになる成分ができます。続く焙煎で初めてチョコ特有の香りに変わり、発酵中に渋味のもとのポリフェノールが減ることも、おいしさにつながります。