ウナギの雑学11選!血に毒があるのに食べられる訳
「うなぎ」といえば、香ばしく焼き上げた蒲焼きを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
夏のスタミナ食として古くから親しまれてきた一方で、その一生には今なお解き明かされていない謎がいくつも残されている、とても不思議な生き物でもあります。
はるか南の深海で生まれて長い旅をしながら日本の川へやってくる姿や、東西で異なる調理法など、知れば知るほど奥が深い存在です。
そんなウナギにまつわる雑学を11個ご紹介します。
1. 産卵は遠い南の深海で
ニホンウナギは、日本から約2000km(資料により約3000kmとも)南のマリアナ諸島西方沖という深い海で卵を産んでいることが分かっています。
2009年には東京大学などの研究チームが天然の受精卵を採集し、長年の謎とされてきた産卵の場所がようやく明らかになりました。
2. 透明な葉っぱ形の稚魚
生まれたばかりのウナギの赤ちゃんは「レプトセファルス」と呼ばれ、柳の葉のように平たく透き通った姿をしています。
私たちが思い浮かべる細長いウナギの姿とはまるで違っていて、海に漂うプランクトンの死骸などを餌にしながら少しずつ育っていくと考えられています。
3. 海流に乗る長い旅
深海で生まれたばかりの稚魚は、北赤道海流や黒潮といった大きな海の流れに乗って、日本や台湾、韓国などの東アジアへと運ばれてきます。
数千kmもの長い距離を自分の力ではなく流れにまかせて旅してくるという、なんとも壮大で不思議な生き方をしていると考えられています。
4. メスは川で約10年
川や池にたどり着いたウナギは、オスでは数年ほど、メスではおよそ10年もの長い歳月をかけて、ゆっくりと成長していくといわれています。
やがて十分に成熟すると体が銀色がかった「銀ウナギ」と呼ばれる姿へと変わり、産卵のために再び遠い海を目指して川を下っていきます。
5. 血には毒があるけれど
ウナギの血液には「イクチオヘモトキシン」という毒が含まれていて、大量に口に入ると下痢や吐き気などを起こすことがあるとされています。
ただしこの毒は加熱するとすぐに働きを失う性質があるため、しっかりと火を通した蒲焼きであれば安心して味わうことができます。
6. 土用の丑は源内の宣伝
夏の土用の丑の日にウナギを食べる習わしには、江戸時代の学者・平賀源内が広めたという説が最もよく知られています。
夏に売れず困っていた鰻屋へ「本日丑の日」の張り紙を勧めたのが始まりとされ、もともと丑の日は「う」の付く食べ物を食べる習慣もあったようです。
7. 実は絶滅危惧種のウナギ
身近な食材に思えるニホンウナギですが、2014年には国際自然保護連合により絶滅危惧種に指定されています。
個体数はこの数十年で大きく減ってしまったとされ、稚魚のシラスウナギも年々獲れにくくなっているため、資源を守るための取り組みが各地で進められています。
8. 東西で違う開き方
ウナギの蒲焼きは、関東では背中側から、関西ではお腹側から包丁を入れて開くという地域による違いがあります。
武士の多い江戸では腹開きが切腹を連想させて嫌われたため背開きになり、商人の町・関西では「腹を割って話す」に通じて腹開きが好まれたという説があります。
9. 蒸す関東と焼く関西
同じ蒲焼きでも、関東では焼く前に一度じっくり蒸す工程を入れるのに対して、関西では蒸さずにそのまま焼き上げるのが一般的です。
蒸すことでふっくらと柔らかく仕上がる関東風に対して、関西風は皮までしっかり香ばしくパリッとした食感になるという違いが生まれます。
10. 陸も歩けるウナギ
ウナギはエラだけでなく皮膚からも酸素を取り込んで呼吸ができるため、体の表面が濡れてさえいれば、しばらくの間は水の外の陸の上でも生きていられます。
雨の降る日には水辺からそっと抜け出し、体をくねらせながら別の水場へと移動していくこともあるといわれています。
11. デンキウナギは別の魚
強い電気を出すことで知られるデンキウナギは、名前に「ウナギ」と付いてはいますが、実は私たちが食べているウナギとはまったくの別物です。
分類の上ではむしろナマズに近い仲間とされ、最大で約860ボルトもの電気を出して獲物を気絶させ捕らえると考えられています。