そうめんの雑学13選!うどんよりカロリーが高い
夏になると食卓に登場するそうめん。
ゆでて冷やして麺つゆにつけるだけという手軽さから、暑い日の定番として親しまれています。
ところが、よく似たひやむぎとの違いをはっきり説明できる人は意外と少なく、産地では値段を占う神事が行われていたり、麺を奪い合うお祭りが残っていたりと、あまり知られていない一面もたくさんある食べ物です。
太さの決まりから歴史、意外なカロリーまで、そんなそうめんにまつわる雑学を13個ご紹介します。
1. そうめんとうどんの境界線
そうめん、ひやむぎ、うどんの三つの違いは、味や材料ではなく実は麺の太さだけで決まっています。
機械で作られた乾麺では、直径1.3mm未満がそうめん、1.3mm以上1.7mm未満がひやむぎ、1.7mm以上がうどんと、国が定める食品表示基準できっちり線引きされています。
2. 手延べだけの特別ルール
手で延ばして作る場合は少し事情が違い、太さが1.7mm未満であれば、手延べそうめんと手延べひやむぎのどちらを名乗ってもよいことになっています。
徳島の半田そうめんは1.3〜1.6mm程度とひやむぎの太さに入りますが、この決まりがあるおかげでそうめんを名乗れます。
3. ピンクや緑の麺の役割
ひやむぎの袋にまぎれているピンクや緑の麺は、見た目がとてもそっくりなそうめんと見分けるための目印だったとされます。
今では白一色で売られる商品が大多数で、逆にそうめんの側に色つきの麺を入れるメーカーもあり、本来の目印としての役目は薄れつつあるようです。
4. 髪の毛より細いそうめん
奈良の三輪山本が作る白髪というそうめんは、直径が約0.3mmしかなく、10gあたり約300本にもなる細さです。
この細さは機械では出せず、職人が手作業で少しずつ延ばして仕上げており、髪の毛を思わせる一本一本がきれいにそろった姿は、贈り物としても知られています。
5. そうめんに塗られた油
手延べそうめんの表面には、うっすらと食用油が塗られているのをご存じでしょうか。
細い麺同士がくっついたり、乾きすぎてひび割れたりするのを防ぐための工夫で、主流は綿実油ですが、産地や製造者によって使う油は異なっており、小豆島ではごま油が使われています。
※「綿実油」は「めんじつゆ」と読み、綿の種から搾った食用油です。
6. 梅雨を越えたそうめん
そうめんは作りたてが一番おいしそうに思えますが、実際は梅雨を越させて寝かせたものが上等とされ、これを厄を越すと呼びます。
1年寝かせたものは古物、2年寝かせたものは大古物と呼ばれ、寝かせるほどコシが強くなるとされ、贈答用として重宝されることもあります。
※「古物」は「ひねもの」、「大古物」は「おおひねもの」と読みます。
7. 揖保乃糸は共同ブランド
スーパーでよく見かける揖保乃糸は、実は一つの会社だけの商品名ではありません。
兵庫県手延素麺協同組合に属する約400軒もの製造者が、同じ名前で作り続けている大きな共同ブランドで、年間の生産量は約2万トン、手延べそうめんの全国シェアの約4割を占めています。
※「揖保乃糸」は「いぼのいと」と読みます。
8. 三輪素麺をめぐる偽装
2002年、一部の販売業者が長崎県産などのそうめんを、奈良の三輪素麺として販売していたことが発覚し、大きな問題となりました。
当時の三輪の実際の生産量が約15万箱だったのに対し、三輪素麺として市場に出回っていたのは60〜80万箱にものぼっていたとされています。
9. そうめんの値を占う神事
奈良の大神神社では、毎年2月5日に卜定祭と呼ばれる古くから続く神事が行われます。
その年の三輪そうめんの初取引の参考価格を、高値・中値・安値の三つに分けて神前で占うもので、そうめんの値段を占いという形で探る、全国的にも珍しい行事として知られています。
※「大神神社」は「おおみわじんじゃ」、「卜定祭」は「ぼくじょうさい」と読みます。
10. 七夕とそうめんの関係
七夕にそうめんを食べる風習の元とされるのが、中国から伝わった索餅というお菓子です。
7月7日に亡くなった子どもが鬼神となり熱病を流行らせたため、好物だった索餅を供えて鎮めたという言い伝えがあり、平安時代の書物である延喜式にも供え物として記されています。
※「索餅(さくべい)」は小麦粉を縄状にねじった古代のお菓子です。
※「延喜式」は「えんぎしき」と読みます。
11. ヘルシーとは限らない
そうめんは軽くてヘルシーな食事の代表のように思われがちですが、乾麺100gあたり333kcalと、けっして低い数字ではありません。
ゆでた状態の100gでも114kcalあり、同じくゆでたうどんの95kcalを上回るため、涼しげな見た目とのギャップに驚く人もいるかもしれません。
※数値は文部科学省の食品成分表(八訂)によるものです。
12. 鹿児島は回転式が主流
竹の樋を流れてくる流しそうめんは全国的に有名ですが、鹿児島では円形の器の中を水と一緒に麺がぐるぐると回る、そうめん流しのほうが主流です。
1962年に指宿市の唐船峡で竹樋のそうめん流しとして始まり、その後考案された回転式の機械が1970年に特許を取得しました。
※「唐船峡」は「とうせんきょう」と読みます。
13. そうめんを奪い合う祭り
鹿児島県の喜界島には、ソーメンガブーという少し変わった行事があります。
やぐらの上から投げられる600〜700袋ものそうめんを大勢の人が奪い合うもので、他人が取ったものを奪ってもよいとされ、その日のうちに食べると無病息災になるといわれている秋の行事です。
※「喜界島」は「きかいじま」と読みます。旧暦9月9日にあたる日に行われます。