セイウチに関する豆知識
水族館の人気者、セイウチですが、あの巨大なキバとどっしりとした巨体を見ると「強そう」「怖そう」というイメージを持ちますよね。
でも実は、彼らの本当の姿は驚きとちょっと切ない秘密でいっぱいなんです。
強面の裏に隠された意外な弱点や、思わず「へぇ」と言いたくなる不思議な体の仕組みなど、知れば知るほど見方が変わるセイウチの面白い雑学を10個厳選してご紹介します。
1. 学名は「歯で歩く海馬」
セイウチの学名オドベヌスロスマルスは、ラテン語で歯で歩く海馬という、ユニークかつ非常に興味深い意味を持っている言葉です。
極寒の海から陸へ上がる際、分厚い氷の上に巨大なキバを力強く突き立て、自身の重い体を引っ張り上げる独特な姿がその由来です。
2. キバの正体は長く伸びた犬歯
セイウチを象徴するキバの正体は、上顎から下へ向かって長く伸びた巨大な犬歯です。
このキバはオスとメスの両方に生えていて、生涯にわたって少しずつ長く伸び続けます。
最大で長さ1メートルを超えて重くなり、外敵から身を守るための強力な武器になります。
3. ヒゲは超高性能センサー
セイウチの口の周りに密集して生える400本から700本の太いヒゲは、暗く濁った海で獲物を探すための高性能な感覚器官です。
視界の悪い泥の海底では目を使わずにこのヒゲを一本一本直接擦り付け、敏感なセンサーの働きで隠れた大好物の貝を正確に見つけ出します。
4. 貝を殻ごと食べず中身だけ吸い出す
セイウチの主食はアサリなどの2枚貝ですが、硬い殻ごとバリバリと噛み砕いて食べるのではなく、中身だけを吸い出して食べます。
口元を貝殻に密着させて、ピストンのように舌を素早く引くことで強力な吸引力を生み出し、身だけを器用にすするのです。
5. 1日に3000個以上の貝を食べる
体重が1トンを超える巨大な体を維持するために、大人のセイウチは1日に約3000個から6000個もの大量の貝を平らげます。
貝の身だけを次々と高速で連続して吸い出して食べるスピードはとても驚異的で、たった1分間のうちに50個もの貝を処理するほどです。
6. 首にある袋で立ち泳ぎのまま眠れる
セイウチの喉の奥には咽頭嚢と呼ばれる、伸縮性に優れた特別な袋が備わっています。
ここにたっぷりと空気を溜め込むことで、この袋を浮き輪のように利用できます。
足のつかない深い海であっても、顔だけを水面に出して立ち泳ぎの状態で安全に眠れます。
7. 日光浴をすると体がピンク色になる
普段のセイウチの皮膚は暗い茶褐色をしていますが、氷の上でのんびりと日光浴をして体が温まると鮮やかなピンク色に変化します。
これは体温を上手に調節するために皮膚の表面近くにある血管が大きく広がり、そこに温かい血液が集まってくるためです。
8. キバの長さで群れの順位が決まる
セイウチの群れの中では、キバが長く太くて立派なオスほど強大な力を持っていると見なされて、高い地位を獲得することができます。
もし争いや事故で自慢のキバが折れて短くなってしまうと、威張っていたオスであってもあっという間に順位が下がります。
9. 潜水時間は約30分
セイウチは通常、水深50メートルほどの浅い海底に潜り食事をしますが、必要なら最長でおよそ30分も息を止めて潜水できます。
分厚い皮膚と豊富な血液や筋肉の働きにより体内の酸素を効率よく循環させ消費できるため、冷たく暗い海の中でも長時間活動することが可能です。
10. 皮膚の厚さは約4センチメートル
極寒の海という過酷な環境を生き抜くために、セイウチの皮膚は約4センチメートルという信じられないほどの厚さを持っています。
さらにその皮膚のすぐ下には約15センチメートルになる分厚い脂肪層が存在し、冷たい海水から体温が奪われるのを防いでいます。