冷蔵庫に関する豆知識
1. 冷蔵庫は当初「高級家具」だった!
今では当たり前の冷蔵庫ですが、一般家庭に普及したのは戦後以降です。
それ以前は氷を入れて使う「アイスボックス」が主流で、冷蔵庫は非常に高価で一部の富裕層しか持てませんでした。昔は冷やすこと自体が贅沢だったのです。
2. 冷蔵庫が普及し魚の食べ方も変化
冷蔵庫の登場により、生魚を家庭で長期間保存できるようになり、刺身や寿司をより安心して食べられるようになりました。
それ以前は塩漬けや干物にするのが当たり前で、生食の習慣は地域や季節に大きく左右されていたのです。
3. ドアの開け閉めで電気代が大幅アップ
冷蔵庫のドアを開けると冷気が逃げ、温かい空気が入り込みます。温度を戻すためにコンプレッサーが余分に稼働し、電気代が増える仕組みです。
実は開けっ放し時間が1分でも1日に何度も繰り返すと年間で数千円単位の無駄になります。
4. 「冷蔵庫のにおい」は素材の性質が原因
冷蔵庫の独特なにおいは、庫内で混ざり合った食品の揮発性成分が原因です。
特にタマネギやニンニク、キムチなどの臭気成分は樹脂やプラスチックに付着しやすく、消臭剤だけでは落ちにくいのが特徴です。
5. 冷蔵庫の寿命は平均10年!
一般的な家庭用冷蔵庫の寿命は約10年。急に冷えなくなったり、モーター音が異常に大きくなると買い替えのサインです。
性能の劣化で電気代も増えるため、古い機種を無理に使い続けるより、新しい省エネモデルに買い替えた方がお得になることもあります。
6. 冷蔵庫の中は実は「乾燥」している
冷蔵庫内は常に送風と除湿を行っているため、湿度は意外と低く乾燥しやすい環境です。
そのため、葉物野菜や果物はラップや保存袋に入れないと水分が失われてしなびてしまいます。意外にも野菜室は「乾燥対策の工夫」がされているのです。
7. 真ん中の段が一番使いやすい温度帯
冷蔵庫内は上下で温度差があり、冷気は下にたまりやすいため、野菜室やチルドは下段に配置されます。逆にドアポケットは温度が上がりやすく、卵や牛乳を長期間保存するのには不向き。
真ん中の段が最も安定していて食品全般に適しているのです。
8. 世界最大の冷蔵庫は研究用だった!
家庭用ではなく、スイスのCERNにある素粒子実験用の巨大冷却装置は「世界最大の冷蔵庫」と呼ばれます。
長さ27kmのトンネル全体をマイナス271度に冷やす仕組みで、宇宙に近い環境を作り出すために使用されている驚異のスケールです。
9. 冷蔵庫の色は時代で流行が変わる
今では白やシルバーが主流ですが、昭和の日本ではクリーム色や黄緑色などカラフルな冷蔵庫が人気でした。
欧米では黒や赤などインテリアに合わせたカラーも多く、実は「冷蔵庫の色」はその時代の暮らしや価値観を映す流行のひとつだったのです。
10. 「冷蔵庫に入れてはいけない食品」も多い!
意外ですが、トマトやジャガイモ、玉ねぎ、バナナなどは冷蔵庫で保存すると味や食感が劣化します。
低温に弱い野菜や果物は常温保存が適しており、むしろ冷蔵庫に入れることで傷みやすくなることもあります。