コウモリの雑学12選!吸血するのはわずか3種だけ
コウモリといえば、暗闇を飛び回る少し不気味なイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし実際のコウモリは、哺乳類で唯一空を飛べる動物であり、超音波で周囲を感知し、農業や植物の受粉にも大きく貢献している、とても興味深い生き物です。
長寿で知られる種や、幸運の象徴とされてきた文化的な一面まで、そんなコウモリにまつわる雑学を12個ご紹介します。
1. 哺乳類で唯一飛べる動物
コウモリは鳥や昆虫と並んで自力で空を飛べる生き物ですが、翼を持つ哺乳類の中では唯一、羽ばたいて空を飛べる動物とされています。モモンガやムササビも空中を移動しますが、あれは滑空であり、羽ばたいて自力で飛べるのはコウモリだけとされています。
2. 超音波で周囲を把握する仕組み
多くのコウモリは口や鼻から超音波を発し、反響を使って周囲の障害物や獲物の位置を把握するエコーロケーション(反響定位)を使います。
一方、熱帯に生息するオオコウモリは、視覚や嗅覚が発達しており、超音波を使わずに行動する種もいます。
3. 逆さぶら下がりの省エネ術
コウモリが逆さまにぶら下がって眠るのは、足の腱が体重によって自動的にロックされる仕組みを体に持っているからです。
力を抜いたままでもぶら下がっていられるため、睡眠中もほとんどエネルギーを消費せずに済む、自然が育んだ優れた省エネ設計といえます。
4. 1晩で1000匹もの虫を食べる
コウモリの多くは昆虫を主食にしており、夜の間に素早く飛び回りながら大量の虫を捕食します。
種によっては1匹で1晩に1000匹を超える虫を食べることもあるといわれており、農作物や森林を害虫から守るという点で、コウモリは生態系に欠かせない存在です。
5. 哺乳類の約2割を占める大家族
コウモリは現在、世界全体で約1400種もの存在が確認されており、地球に暮らすすべての哺乳類のおよそ2割を占めるといわれています。
これはネズミの仲間(げっ歯類)に次ぐ多さで、熱帯から寒帯まで世界中に広く分布し、食性や生態が驚くほど多様な動物グループでもあります。
6. 小型種でも40年以上生きる長寿
哺乳類は体が小さいほど寿命が短くなる傾向がありますが、コウモリはその大きな例外とされています。
ブラントホオヒゲコウモリという小型の種では、野生個体が41年以上生きた記録があり、体の小ささからは想像できない驚きの長寿として知られています。
7. 翼の正体は伸びた指の骨
コウモリの翼は、鳥のように羽毛でできているわけではなく、指の骨が大きく伸びて皮膜(ひまく)と呼ばれる薄い膜が張られた独特の構造です。
その構造は人間の手を大きく広げた形に近く、5本の指の間や胴体・後ろ足の間に薄い皮膜が広がっているイメージです。
8. テキーラの受粉もコウモリのおかげ
熱帯に暮らす花蜜食のコウモリは、夜に花を渡り歩きながら花粉を体に付けて運ぶ、自然界の受粉者(ポリネーター)です。
バナナやマンゴー、アボカド、そしてテキーラの原料であるリュウゼツランの受粉まで助けるコウモリがいることが知られています。
9. 血を吸うのはたった3種だけ
コウモリというと血を吸うイメージがありますが、実際に吸血するのは世界の約1400種の中でチスイコウモリなどわずか3種のみです。
主に牛や馬などの家畜に静かに近づいて血をそっと舐める程度にとどまり、映画のように人の首に噛みつくような行動はまずとりません。
10. 数百万匹が集まる巨大コロニー
コウモリの中には、洞窟や橋の裏側に数百万匹が密集して、巨大な集団を形成する種がいます。
アメリカのブラッケン・ケーブには約1500万匹ものメキシコオヒキコウモリが集まるとされており、これは世界最大規模の哺乳類コロニーとして知られています。
11. コウモリは幸福の象徴だった
コウモリを、幸運を運ぶ縁起の良い動物として大切にする文化が、中国や日本に古くから根付いています。
中国語でコウモリを意味する「蝙蝠」の発音が「福」に似ていることから、縁起の良い動物として絵画や装飾のモチーフにも使われてきました。
12. ウイルスに感染しても発症しにくい体
コウモリの中には、狂犬病やコロナウイルスなど人や動物に深刻な影響を与えるウイルスを体内に保有する種がいます。
それでも自身はほとんど発症しない特殊な免疫システムを持っており、その仕組みが感染症研究の分野で注目を集めています。