大晦日に関する豆知識
一年の締めくくりである大晦日。当たり前のように過ごしていますが、年越しそばの正しい作法や、江戸時代の驚くべき年越しの様子など、意外と知らないルーツが数多く存在します。
今回は、新年をより深く味わうために知っておきたい「大晦日の雑学」を厳選してご紹介します。
1. 「晦日」は月の最終日のことだった
大晦日(おおみそか)は、月の最終日を意味する「晦日(みそか)」に由来します。
旧暦では月の満ち欠けが重要で、特に一年最後の晦日は「大つごもり」「大晦日」と呼ばれました。
一年の締めくくりとして特別視され、新年を迎える準備の日とされてきました。
2. 寝ないで年を越すのは神様を迎えるためだった
昔は大晦日に寝ると「年神様を迎えられない」や「白髪になる」と言い伝えられてきました。
新年の幸福を授ける神様を起きて迎えるのが礼儀とされたためです。これが、現代も夜更かしをして新年を待つ文化の由来となっています。
3. 大晦日にやってはいけないこともある
大晦日に借金を残すと厄を持ち越し、刃物を使うと縁を切るとされ、縁起が悪いと考えられています。
また、この日に掃除をすることも家へ福を運ぶ歳神様を掃き出す失礼な行為とされるため、夜までに静かに整えて新年を迎えるのが古くからの習わしです。
4. 年越しそば以外にも食べたらいい縁起物がある
代表的な年越しそばには長寿や厄落としの意味があります。
他にも、出世を願うブリや東日本で好まれるサケを「年取り魚」として食べる風習があり、さらに運を呼び込む「ん」のつく南瓜やうどんを食べる「運盛り」を行う地域も存在します。
5. 江戸時代の商人は集金で大忙しだった
江戸時代の支払いは盆と暮れの「ツケ払い」が一般的で、大晦日は借金清算の最終期限でした。
商人は集金に走り回り、払えない者は居留守で逃げ回るなど必死の攻防を展開。この騒がしい夜を乗り越えてこそ、無事に新年を迎えられたのです。
6. 「二年参り」でご利益も2倍
二年参りとは、大晦日の深夜から元旦にかけて境内でお参りをする風習です。
年をまたぐことで、旧年中の感謝と新年の祈願を一度に行えるのが大きな特徴です。
元々は長野県などの習慣でしたが、近年は全国的に知られるようになりました。
7. 年越しそばは年を越す前に食べる
年越しそばは細く長い形状から長寿や良縁の象徴とされています。
他の麺より切れやすいため「一年の災厄を断ち切る」意味もあり、残すと翌年の運を逃すと伝えられています。
大晦日の夜、日付が変わる前にしっかり食べ切るのが正しい作法とされています。
8. 年越しそばも地域で違う
関東では濃い口醤油のつゆ、関西では出汁の効いた薄口が主流です。
香川県ではうどん、岩手県ではわんこそばを食べる地域もあり、沖縄では「沖縄そば」を嗜むなど様々。
土地ごとの特産や食文化が色濃く反映された、非常に興味深い風習です。
9. 除夜の鐘は大晦日は「107回」叩く
除夜の鐘は、人間の煩悩の数とされる108回鳴らされます。
多くの寺院では、107回までを大晦日のうちに叩き、最後の1回を年が明けた瞬間に鳴らします。
これは、旧年中の煩悩をすべて払い去り、新年を清らかな心で迎えるための厳かな儀式なのです。
10. 世界の大晦日の過ごし方
ドイツでは溶かした鉛の形で運勢を占う「ブライギッセン」が行われ、イタリアでは情熱的な新年を願って「赤い下着」を身につける習慣があります。
悪霊を払うため爆竹を鳴らす地域も多く、静かに年を待つ日本とは異なる賑やかな風習が世界には溢れています。